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正法眼蔵 面授 3

経典(大梵天王問仏決疑経)の文章について道元禅師の注釈は続きます。

それがさらに達磨大師から太祖慧可大師に伝えられ、代々の祖師方を経て五回の伝承が行われて、中国の六祖である曹谿山の大鑑慧能禅師に到達した。そしてその教えが大鑑慧能禅師からさらに十七回伝承されて、自分(道元)の亡くなった師匠である偉大な宋の国の大白名山と呼ばれる天童山の天童如浄禅師に到達した。

偉大な宋の国の宝慶元年五月一日に、自分道元は初めて亡き師匠である天童如浄禅師を明高台という建物において、香を焚き礼拝して、初めてお眼にかかった。その時に自分(道元)の師匠である天童如浄禅師も初めて自分(道元)をみられた。その時にこの道元に対して、天童如浄禅師が直接指で示され、直接顔と顔とを合わせた形で教えられた言葉として「真実を得られた代々の祖師方が顔と顔とを合わせて教えを伝えたと同じ様な事態というものが、ここにおいてもすでに行われている」と言われた。

これが霊鷲山において釈尊が優曇華の花を手に持たれ、それを見て摩訶迦葉尊者が微笑される事によって法が伝えられたとか、達磨大師が少林寺において慧可大師に対して「お前は私の髄を得たり」と言う言葉で仏教の真実が伝えられた事を証明されたとか、大満弘忍禅師が黄梅山において大鑑慧能禅師に対して夜半にお袈裟を授けて、それと同時に法を伝えたという師匠と弟子との間の出来事とか、洞山良价禅師が曇居道膺禅師に会われ法を伝えられたという事態とまさに同じである。

この様に師匠と弟子とが直接顔を合わせて教えを伝えるという事実は、真実を得られた方々が釈尊の説かれた教えの眼目というものを、顔と顔とを合わせて直接伝えるという事態を意味するのであって、このような事態というものは、我々の所属している仏教の流派の中にだけ存在する。この様な事態というものは、他の流派に属する人々の間では、夢にさえまだ見たり聞いたりした事のないような 事態である。



              ―西嶋先生の話―
    --つづき

次に三番目の立場、滅諦の立場で考えるとどういう事になるか。つまり現実の行いの世界、我々の日常生活の中で欲望というものを考えていくとどうなるかといいますと、欲望には自然の限界がある。これはどういう事かといいますと、例えば非常に栄養価の高い美味しい食べ物があったとする。ただそれを胃袋の量の二倍、三倍食べると栄養になるかどうかというと、必ずしも栄養にならない、体のためにいいかと言うと、体のためによくない。

だからいかに栄養のあるおいしい食べ物と言えども、それなりの限界があって、それを超えると欲望そのものが弊害をもたらすと、こういう事が我々の日常生活においてあるわけです。ですからその点では、欲望の限界というものを知って、それを超えないという事がかなり大事になってくるわけです。そうしますと、一番最後の段階ではどういう事になるかと言うと、限界の中の欲望は欲望ではなくなると、こう言う問題があるわけです。

四番目の段階ではどういうことになるかというと、限界の中の欲望は欲望ではなくなる、こういう問題があるわけです。これはどういう事かというと、たとえば朝われわれがお腹が空いたからご飯を食べるという事があるわけですが、そういう場合に我々は日常生活の表現として「欲望が起きたから朝ごはんを食べた」という表現はしないわけです。お昼になって昼ご飯を食べる時に「欲望が起きたから昼ご飯を食べました」という事は普通いわない。

という事は、朝ご飯を食べる事、昼ご飯を食べる事は、欲望として我々はふつう受け取らないわけです。科学的に考えれば確かに欲望ですが、ごく自然な限界の中での欲望は欲望としての意味を持たないと、こういう問題があるわけです。ですからそういう点では、欲望というものは自然の限界内においておけば、別に問題にするに足りないほどごく自然な事実だと、こういう事になるわけです。ところがなぜ欲望が出てくるかというと、押さえつけから出てくる、罪悪視して抑えつけるから、あるいは取り除こうととするから出てくると、こういう問題があるわけです。


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プロフィール

幽村芳春

Author:幽村芳春
夫と店を始めて43年。生活=仕事。毎日朝晩自宅で坐禅をし、愚道和夫老師が講義された道元禅師著「正法眼蔵」をブログで紹介しています。師事した愚道和夫老師より平成13年「授戒」平成20年「嗣書」を授かりました。    

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