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正法眼蔵 仏道 32

「曹洞宗」について道元禅師の注釈は続きます。

洞山良价禅師は青原行思禅師から四代後の正しい後継者として、正法眼蔵(釈尊の説かれた正しい教えの眼目の所在)を受け継いで涅槃妙心(静かな素晴しい心境)と言う ものをはっきりと解明し身につけていた。そしてその様な「正法眼蔵」あるいは「涅槃妙心」と言うもの以外に、別に伝承があったとか別に宗派の名前が伝えられたと言う事はない。

洞山良价禅師はかつて、自分の宗派を「曹洞宗」と呼ぶべきだと沢山の人々に対して教えるという事はなかった。また洞山良价禅師の門人の中には凡庸な人々が混じっていなかったから、自分達の宗派を曹洞宗と言う呼び名で呼ぶ様な門人はいなかった。まして曹洞宗という呼び名で自分たちの宗派を呼ぶような門人がどうしていたであろう。

曹洞宗と言う呼び名は洞山良价禅師の「洞」に曹山本寂禅師の「曹」をつけ加えて「曹洞宗」と言う呼び名をつけたものであろう。もし曹山本寂禅師の名前を宗派の名前につけ加えるのであるならば、雲居道膺禅師や同安道丕禅師の名前もつけ加えるべきであった。雲居道膺禅師は人々の導師となり得る人物であり、曹山本寂禅師よりも優れた方であった。

この様なところから想像できるところは、曹洞宗と言う呼び名は本筋でない凡庸な人々が自分と洞山良价禅師とは大体同じぐらいの人物であろうと考えて、曹洞宗と言う呼び名を使う様になったのであろう。この様な例を眺めてみると、太陽の光は明々白々として空に輝いているのであるけれども、その中間に雲が浮かんでいて、それによって太陽の光が下まで届かないというふうな事情だという事ができる。



              ―西嶋先生の話―

私が仏教の話をするのはどうしてかと言いますと、今日の仏教はあまりに「葬儀」に中心が置かれている。そして、仏教思想についての関係が非常に薄れていると言う事情がある訳であります。私は「仏教思想」というのは、一つの「哲学」であるから、社会の中に広まっていかなければ意味がないと言う考え方を持っております。そこで、従来の仏教と現代の社会とを結びつけると言う事をかなり努力してやって来た訳であります。しかし、これが実際問題としてはなかなか難しい問題であります。

お寺の方々は仏教の教えよりも、やはりお葬式が中心になって活動が行われていると言う事が実情であります。それからまた、一般の社会生活をしている人々は、専門家ではないのだから「ほどほどに」と言う気持ちで仏教を勉強する場合が多い。こう言う事から、その二つを結びつける事が意外と難しいと言う実情がある訳であります。

私はその二つの「中間」に、出家も在家も両方含んだ形で「本当の仏教を勉強する集団」と言うものが出来なければならないのではないかと言う見方をしております。そのことは、家庭生活を持つ持たないは別にして「ものの見方」が仏道の立場に入っていかないと、本当の仏教思想と言うものは身につかない。それと同時に仏教の教えと言うものをあくまでも一般の人々に知ってもらって、社会生活を仏教の教えに従って実行していくと言う事が目標であります。


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コメント
640: by 自遊自足 on 2018/12/25 at 04:52:04

確かに葬儀中心ですね~というか私たちがそこしか関心がないような・・・・キリスト教だと日曜学校とかあるし礼拝に行く人も大勢います。がお寺に毎週っていう人はなかなかいないような・・・・

641:Re: タイトルなし by 幽村芳春 on 2018/12/25 at 15:44:45

自遊自足さんコメントありがとうございます。
先生はいつも言っていました。「生業を持ち仏教を勉強していけば本当の釈尊の教えを勉強できるけれども、仏教というものを生活の手段にするとどうしても本当の事が言えなくなります。葬式は世俗の事ですよ、釈尊はどう生きるかを説き、葬式については説いていません」と。「正法眼蔵」を読み坐禅を毎日していると葬式はどうでもよくなってしまいます。そして仏教の教えにそった社会生活送っていくならば、色々な人との摩擦もなくなり穏やかに毎日が暮らせるようになると思います。

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プロフィール

幽村芳春

Author:幽村芳春
夫と店を始めて43年。生活=仕事。毎日朝晩自宅で坐禅をし、愚道和夫老師が講義された道元禅師著「正法眼蔵」をブログで紹介しています。師事した愚道和夫老師より平成13年「授戒」平成20年「嗣書」を授かりました。    

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