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2015年09月のエントリー一覧

  • 正法眼蔵 現成公案 5

    道元禅師の説示は続きます。人が初めて釈尊の教え(宇宙秩序)を勉強してみたいという気持ちを起こした時には、本当の現実の世界というものからはるかに遠く隔たっている。しかしながら釈尊の教え(宇宙秩序)が正しく自分自身の体の中に染み込んで来て、法と自分とが一つになった時にあっては、本来の面目に安住した人格になり切っている。法と自分との関係とは、人が船に乗ったときの経験を頭において考えて見ればよい。人が船に乗っ...

  • 正法眼蔵 現成公案 4

    感覚と外界の世界との関係を述べています。身心を挙げてものを見、心身を挙げて音を聞く場合、直接に認識はするけれども、その様子は、鏡に映像が映り水に月が映るのと同じように全部見えるということではない。耳で聞いたものについても、聞こえたことだけが聞こえるのであって、それ以外のものが聞こえるわけではない。一つのことを体験している時には、それ以外のことは体験できない。人間の行動に関連した法と自分との関係を述...

  • 正法眼蔵 現成公案 3

    「現成公案」の巻、本文に入ります。道元禅師がここでは、四諦(四つの考え方)を形を変えて表現されています。この現実の世界を釈尊の説かれた教えを基準にして、どれが正しい、どれが間違いというふうに考えてみると、これが迷い、これが悟りと言う区別が出てくるし、修行をするとか、修行をしないとかと言う問題が出て来るし、生きているとか、死んでいるとかと言う区別が出てくるし、真実をつかんだ人とか、そうでない人とかと言...

  • 正法眼蔵 現成公案 2

    現成公案の巻、本文に入る前の西嶋先生の話はまだ続きます。「現成公案」本文は、原始仏教で唱えられていた四諦という考え方と非常に関係があるので、本文に入る前に話しておきたいと思います。この四諦は釈尊が生きておられた時代に説かれた教え(原始仏教)で、釈尊は非常に大切な仏教の考え方の一つとして何回も説かれている。四諦の諦は「あきらめる」と言う事。断念すると言う意味ではなく「はっきりさせる・明らかにする」と言...

  • 正法眼蔵 現成公案 1

    「現成公案」の巻、本文に入る前に西嶋先生のお話です。本文に入る前に仏教に関する基本的な問題を二、三述べておきますと、まず第一に仏教が大切にしているものが三つある。これを普通、三つの宝と言っております。三つの宝とは何かというと、仏・法・僧の三つで、それぞれの下に「宝」という字をつけて仏宝・法宝・僧宝という。まず最初の仏宝とは何かというと、仏(ほとけ)と言う言葉。仏とは何かというと一番具体的なものは釈...

  • 正法眼蔵 摩訶般若波羅密 11

    「摩訶般若波羅蜜」の巻は続きます。釈尊が言われた。舎利子よ。一切の生物はこの真理への過程である正しい智慧に住することに関し、釈尊が住まわれたと同じようにするべきである。また正しい智慧を供養し、尊敬礼拝し、思念することも、釈尊を供養し、尊敬礼拝し、思念すると同じようにせよ。正しい智慧は釈尊と全く同一であり、釈尊はこの正しい智慧と全く同一だからである。正しい智慧とは、釈尊そのものに他ならない。釈尊は、...

  • 正法眼蔵 摩訶般若波羅密 10

    「摩訶般若波羅蜜」の巻は続きます。 自分(道元禅師)の亡くなった師匠である天童如浄禅師が言われた。 風鈴というものは、体全体が口のような恰好をして空間にぶら下がっている。 東・西・南・北のどこから風が吹いてきても常に音を出す。 どこから風が吹いてきても、いつでも他の人のために般若(正しい智慧)というものを語っている。 その般若とは何かというと、軒先にぶら下がった風鈴の、風に吹かれて「テンチントンリャン、テ...

  • 正法眼蔵 摩訶般若波羅密 9

    「摩訶般若波羅蜜」の巻は続きます。帝釈天が釈尊に申しあげて言う。世尊よ、仏教を信じる男女が、今この経典において説かれている深い真実に到達するための正しい智慧というものを受け取り経典に説かれた理論に従って物事を考え、他の人のために経典の趣旨を演説するという事をやった場合に、それらの人々を自分はどのようにして守ることをしたならばよろしいでしょうか。お慈悲を持ってお教えくださるよう、ただただお願いいたし...

  • 正法眼蔵 摩訶般若波羅密 8

    「摩訶般若波羅蜜」の巻は続きます。帝釈天が善現長老に質問していう。仏道を一所懸命に勉強しようとする人々が、非常に意味の深い真実に到達するための正しい智慧というものを学ぼうとするならば、どのような学び方をしたらよろいでしょうか。善現長老答えて言う。この我々が住んでいる空間を勉強するのと同じように学んだらよろしい。※帝釈天と言うのは、インドにおける昔からあった神様の名前であるけれども、仏教が盛んになる...

  • 正法眼蔵 摩訶般若波羅密 7

    「摩訶般若波羅密」の巻は続きます。釈尊の指導していた仏教教団の中に、一人の僧侶があり、ひそかに次のように考えた。私はまさに、非常に深い意味を持った正しい智慧という、真実に到達するための方法というものを、敬い礼拝しようと思う。この正しい智慧の中においては、我々の住んでいる宇宙というものは、生じたり滅したりと言う事がない永劫のものだと言われておりながら、しかも戒律一般・身心の安定均衡一般・理知一般・惑...

  • 正法眼蔵 摩訶波羅般若密 6

    「摩訶般若波羅蜜」の巻は続きます。また一つの正しい智慧がある。現に今、現実のものとなっている。それは何かというと、阿耨多羅三藐三菩提(釈尊の説かれた最高にして均衡のとれた正しい真実)である。※西嶋先生の解説我々が坐禅をやっておれば、阿耨多羅三藐三菩提が現実のものとして、現に存在しておる。また三つの正しい智慧がある。それは何かというと、過去・現在・未来である。※西嶋先生解説仏教思想と言うものは、非常に哲...

  • 正法眼蔵 摩訶般若波羅密 5

    「摩訶般若波羅密」の巻は続きます。また六つの正しい智慧がある。 六つの正しい智慧とは何かというと、布施、浄戒・安忍・精進・靜慮・般若という六つの考え方である。※西嶋先生解説。布施(人に物をやること、欲張らないこと)人間が普通の体の状態、心の状態の時には、人に対して物をやろうという気持ちが強く出てくる。ところが多少調子が狂っていると何でもかんでも欲しい、人の物もすきがあったら取ろうという考え方で一所懸命...

  • 正法眼蔵 摩訶般若波羅密 4

    摩訶般若波羅密の巻は続きます。また四つの正しい智慧がある。 四つの正しい智慧とは何かというと、苦諦・集諦・滅諦・道諦という四つの考え方である。 ※西嶋先生解説。苦諦(仏教における第一段階の考え方) 苦しみの原因になっている考え方。 我々が「ああしたい、こうしたい」と思っている願望そのものが、苦しみの原因であると仏教では考える。 別の言葉で言えば理想主義、頭の中で「ああしたい、こうしたい」という理想をつく...

  • 正法眼蔵 摩訶般若波羅密 3

    摩訶般若波羅密の巻は続きます。而して「摩訶般若波羅密多心経」の中には、色即是空・空即是色と言う言葉が出てくる。色即是空「物質世界は現象であって、有でもなければ無でもない」、空即是色「有でも無でもないものこそ物質世界そのものである」物質の世界がないと思えば、「ない」と感じることもできると同時に「ない、ない」と無理に考えて見ても、やはり物質の世界が存在するという立場もあるけれども、もっと現実的に我々の...

  • 正法眼蔵 摩訶般若波羅密 2

    摩訶般若波羅蜜の巻、本文に入ります。観自在菩薩が、正しい智慧の修行に打ち込んでいる時は、、体全体を正しい状態において、五蘊がすべて「空」であるということを直観している瞬間である。五蘊とは色・受・想・行・識・であり、五つの正しい智慧である。そして坐禅により、五蘊が「空」であると言う事を体全体で実感すること、これこそ正しい智慧である。※西嶋先生解説観自在菩薩とはどういう仏様かと言うと、「法華経」の中に...

  • 正法眼蔵 摩訶般若波羅蜜 1

    「摩訶般若波羅蜜」の巻、本文に入る前に西嶋先生の話です。摩訶と言うのは、大きい、偉大なという意味。般若と言うのはは正しい智慧と言う意味。波羅密と言うのは、彼の岸に至る、真実に到達する手段。したがって、「摩訶般若波羅蜜」とは、偉大な正しい智慧という真理に到達するための手段というふうに理解してよろしいわけです。この「摩訶般若波羅蜜」の巻において、道元禅師がどういう事を説かれたかと言うと、これは「般若波...

プロフィール

幽村芳春

Author:幽村芳春
ご訪問、ありがとうございます。
夫と二人暮らし。67歳。自営業。
自宅で毎日(朝・晩)坐禅をしています。
師事した愚道和夫老師より
平成13年「授戒」を受け、
平成20年「嗣書」を授かりました。    

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行持の巻に入りました。この言葉は「いまといふ道は、行持より先にあらず、行持現成するを、いまといふ」と示されているところから見ると、保持、持続という事の意味が、時間的継続と関係の薄いところは明らかであり、むしろ持とは宇宙秩序の保時、戒律の保持という意味が強いと解される。そこで行持とは梵行持戒、すなわち正常な行為と戒律の保持を省略した言葉と解される。

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